明日から1.5日間で、第14回日本神○麻▲集□治療研究会というのを信州松本で開催します。医局員に○、▲、□を埋めなさいといっても、正答率は50%を切ると思うね。まあコアなメンバーばかりの小さな研究会です。でも1年で一番の楽しみにしているメンバーもいるので、楽しい研究会になればと思います。
研究に流行は要らない、地道かつ本質的な研究だけでいいと思っていました。しかし多くの人々が共通の考え方や手法を使って同時代的に研究をすると(これを流行というのですね)、一気にbreak throughする場合があることを知りました。もちろん、業界あげて大きく間違った道に迷い込むこともあるのだけどね。
同じように、学会で経験と知識がある人々が一同に会して討議していると、全員が新たなものの見方に気付く瞬間があります。他人に自分の考えている内容を説明しているうちに、相手と自分とがほぼ同時に同じ考えに到達することがあるじゃないですか、あれと似た現象だと思います。もしかしたら、ヒトのニューロン同士は有線だけではなく、無線でも呼応できるのかも知れません。ニューロンの発火があまりに高周波だと、ある人の脳を超えて空気中に伝播して、他人の脳のニューロンを発火させたり...なんてね。ともかく学会や研究会を開いて、知識/経験ある人々の脳に、同時に同場所で同一問題について考えてもらうことは、とても意義深いことなのです。
昔、夜自宅に帰る途中、近所の公園に猫が沢山集まっている場面に出くわしました。ちょっと不気味でしたが、皆じーっとしていて仲よさそうな雰囲気でした。今から思うと、あれって猫たちの研究会だったのかも知れません。真剣に最近の人間界と猫界の情勢について討議していたのかも知れませんね。ということで明日から2日間、松本で神経好きな麻酔科猫たちの研究会を開きますので、のぞきに来てください。北杜夫も学んだ旧制松本高校跡での研究会なので、公園の散り桜を見がてら来て下さいな。お待ちしています。