アメリカ麻酔科学会(ASA)でニューオリンズに来ています。2005年、ニューオリンズで予定されたASAが、ハリケーン カトリーナによる被害で急遽アトランタに変更になったので、僕がニューオリンズに来たのは、2003年のNeuroscience meeting以来です。あまり街は変わった印象はないですね、ハリケーン被害からほぼ完全に復興したということですか。
バーボンストリートは人で溢れかえっていたし、Convention centerは相変わらず端から端まで歩くとふくらはぎが痛くなるし、Audubon Parkは広大でした。毎朝、ミシシッピ川沿いをジョッギングしているのですが、ミシシッピ川が意外に川幅が狭いのに初めて気づきました。これまですぐそこに見える対岸を中州だと思っていたのですが、これがミシシッピ川の全幅だったのですね。「ハックルベリー・フィンの冒険」の中で、ハックルベリー・フィンが黒人奴隷のジムと一緒に、ミシシッピ川の中の小島に隠れる場面などがあったので、川幅がとてつもなく広い川を想像していたので、これにはちょっとびっくりです。
これまで何度もニューオリンズに来ているのに、ミシシッピの川幅についてずっと誤解していたことからも、人がいかに先入観で判断ミスするかよくわかりますね。今回のASAでは、まずは麻酔科のleading meegingであるASAを知ってもらおうと、信州の教室員11名でやってきました。そして、教室の若者が英語でちゃんとプレゼンテーション・質疑応答している姿をみて、大変驚くとともに、ちょっと感動しましたね。僕が初めてASAで発表した時とは全然違うね。当時はまったくアメリカ人とコミュニケーションできなかったものね。今回、ぶっつけ本番で発表した教室員も多かったので、実はどうなることかと心配していたのですが、これも間違った先入観でした。皆さん、堂々としていて大丈夫でした。それなりに緊張していたとは思いますし、上手くいかなかったと思っている人がいるかも知れませんが、初ASAとしては本当にりっぱだったと思います。拍手拍手。
今回の教室の若者の発表を見ていて、今後彼らの可能性を伸ばしていく(邪魔をしない?)教室運営を心がければ、彼らが勝手にどんどん成長していって、教室をもっと引っ張って行ってくれるだろうと、楽観的に思えるようになりました。そのためには、帰国後、まずは発表した内容を論文化していくことと、来年のASAを目指して新たなデータ取りをすることから開始しなくてはなりませんね。来年のASAはSan Diegoで日本から近いので、また沢山の教室員と一緒に行こうと思います。演題採用を目指して頑張ってください。演題採用にならないと、留守番役になっちゃうかも知れないので頑張ってくださいね。