2010年6月20日日曜日

信州麻酔科セミナー

5-6月に信州に来て講義/講演(信州麻酔科セミナー)していただいたのは、

(1) 東○大学大△病院 小◆先生 「Future tend of fluid management with HES in Japan」
(2) 高△大学 横■先生 「麻酔と免疫・予後」
(3) 国立○循■センター 吉◇先生 「心臓血管麻酔」
(4) 信△大学整●外科 加◆先生 「上肢絞扼性神経障害の病態と治療」
(5) 福■大学 重○先生 「循環生理について」
(6) 星□科大学 成○先生 「オピオイドの統合的分子理解」
(7) 国立○循■センター 大▼先生 「心臓血管麻酔におけるオピオイドの使用」

でした。毎週のように講義/講演を聞くことができましたね。

アメリカ留学中、Miller RD、Egar EI II、Todd MMなどが、朝6:30頃からのYale大学麻酔科のモーニングカンファレンスで講演するのを聞く機会がありました。彼らは東海岸、中西部、西海岸のそれぞれの大学を、お互いに行ったり来たりしていました。こうしたビッグネームの麻酔科医たちが、隔週くらいに来学していましたね。アメリカは広いので移動が大変だったと思うのですが、教育のためなら喜んで出かけているようでしたね。Refresher course的な内容だけでなく、さりげなく最新のデータ(最近、自分の施設からAnesthesiologyに載った論文など)も紹介していました。

また比較的若い基礎系研究者が、しばしば基礎labにミニレクチャー等で来学していましたが、その発表内容が1-2週後のNature、Science、Neuronなどに載ることが多かったですね。多分、top journalに掲載許可が出ると、その研究内容を講演してもらおうと、各labのPIが呼んでいたのだと思います。基礎研究者にとっても、top journalに載った研究をもとに大きなgrantを取るためには、全国行脚して各地の研究者と討議することがとても重要なのだと思いました。

臨床/基礎の研究者が40-50名の聴衆相手に、論文を読むだけではわからない本質的な部分を、直接話すのは、演者と聴衆の両者にとって大変有意義だと思います。今回、信州までわざわざ来てくれて講義/講演してくれた先生方の話を聞きながら、彼らの講演を遠隔(テレビ)カンファレンスでルーチンにできないものかと思いましたね。時々、製薬会社がテレビカンファレンスをやっていますが、あれを大学主導で、もう少し学問的にやれないかと思ったのです。移動の手間が省けるし、講演料も考えなくていいだろうしね。

こうしたカンファレンスが日常的になると、新しい発見をした研究者は、自分の研究内容を広く知ってもらい易くなるし、聴衆は最新の知識をすばやく臨床に応用する機会が増えるしね。うーん、他大学の先生に声をかけて、文部省科研か厚労科研として応募してみますかね。